日本刀は日本が1000年以上も昔から製造してきた歴史ある刀剣だ。戦後から現在では主に芸術品としてのみ流通を許されている。全盛期は鎌倉時代中期から戦国時代にかけてといわれ、日本のみならず外国の文献でも日本刀に勝る刀はないと賞賛されている。現在でもその風潮は変わっておらず、日本刀はいまも最強の刀剣として世界にその名を轟かせている。
刀

2000年頃から海外の日本ブームに伴い、日本刀が海外でも多く流通するようになってきた。日本の文化が海外に浸透するのは喜ばしいことである一方、間違った知識が広められている実態もある。スチール製刃物を専門に扱うアメリカ大手企業「cold steel(コールド・スチール)」社もその一つだ。

cold steel
http://www.coldsteel.com/default.aspx

EMPEROR WAKAZASHI(同上)
http://www.coldsteel.com/Product/88W/EMPEROR_WAKAZASHI.aspx

WARRIOR CHISA KATANA(同上)
http://www.coldsteel.com/Product/88BCK/WARRIOR_CHISA_KATANA.aspx

同社の製品を見ると、日本刀が売られていることがわかる。しかしそれは伝統的な製法ではなくスチール製。本物の日本刀は何重にも金属が織り上げられ強度としなやかさを合わせもつが、その製法が使われていないのだ。これだけならばまだ模造刀として許せる範囲であるが、商品の紹介が酷い。
katana

「WAKAZASHI(わかざし)」「CHISA KATANA(ちさ かたな)」などという意味不明な文言が並んでいるのである。「WAKAZASHI」とはおそらくその形状からみて「脇差し」のことだろう。誤った読み方をそのまま商品名にしている。「CHISA KATANA」は、「小太刀(こだち=刀と脇差しの中間の長さの刀)」のことだろう。こちらも誤読した上で本来の読み方を踏襲していないばかりか日本語すらいい加減という始末。それから、これは模造刀ではない。実際に武器として使える刀だ。各商品ページを見てもらえばわかるが、試し切りをしている様子の動画がアップロードされている。現在、海外では日本刀が武器として使われ犯罪が行われるケースが多発している。この販売形態はそれを助長しているといえ、日本文化の侮辱にもあたる。実に由々しき事態だ。

上記のことについて豊受真報記者が同社に問い合わせを行ったところ、返事はかえってこなかった。日本刀を取り扱ってはいるが日本の文化はどうでもよいというスタンスなのだろう。日本刀は、日本人の精神であり文化であり伝統である。日本を理解しようとしない者が、いい加減な扱いをしないでもらいたいものだ。


赤松伊織