中国では粒子状物質「PM2.5」に代表されるよう、大気汚染が深刻だ。昨年、中国の肺ガンによる死亡は世界の36%を占め、この30年間で470%も増加しているという統計も出た。今年WHO(=世界保健機関)が発表した情報によれば、中国の年間ガン死亡数は220万人にのぼり世界最多。ガン患者数増加率も世界一だ。
中国 大気汚染

中国政府は今年から本格的に大気汚染対策に乗り出した。中国メディアは、今月、「大気汚染対策が各国に認められ中国の信頼は格段に上がった」「スモッグ対策は持久戦となりそうだが各国も応援している」などと続々と報じなぜか強気の姿勢。駐中アメリカ大使館によればたしかに改善の傾向はみられるというが、それでも世界最悪レベルの大気汚染はますます深刻で、これまで都市部を中心に大気汚染が深刻だったが、地方にも波及してきているという観測もある。

ところで中国は大気汚染の原因を工場の過剰稼働によるものとしているが実際はそれだけではない。不純物の多い石油、質の低い自動車のタイヤや道路など、生活に必要なものが大気汚染の原因となっていることは隠されている。こういった情報隠蔽は中国共産党が行っているもので、そのためそれに関係する対策は全く行われていないのが実情だ。いまのところ中国は工場に呼びかけを行い大気汚染対策を行っているが、それだけでは改善しないことは目に見えている。

日本はこれから冬の季節風の影響により中国大陸からの風が強くなる。つまり中国の汚染された大気が日本に運ばれてくることになる。気象庁などはPM2.5の分布予測などを公表し注意喚起を行っているが、中国が大気汚染対策に本格的に取り組まない限りずっと被害を受け続けることになる。


赤松伊織